Dec 10, 2009
レンタルサーバー比較は重要
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[東京 4日 ロイター] 日米の重要な経済指標が相次いで景気改善の動きを示している。6月日銀短観で製造業の先行きがプラス転換したのに続き、6月米ISM製造業指数が予想外に上昇、市場心理の好転を後押しした。
日経平均は1万円を回復し、日本の長期金利も約2週間半ぶりの水準に上昇。ただ、これらの経済指標には景気の弱さを示す部分も内在しており、週末8日発表の6月米雇用統計に向け市場の反動も否定できない。
<堅調な日米経済指標、弱さも内在>
6月のISM製造業指数の大幅な改善は、その前に公表された米シカゴ購買部景気指数の上昇を踏まえ一部で予想されていたものの、景気判断の分かれ目である「50」を割り込みかねないとの懸念が一時優勢だっただけに、前月水準も超えた上振れはポジティブサプライズとなった。ギリシャ財政緊縮法案が可決され、同国債務問題への懸念が一時的にせよ後退したことも加わり、市場ではリスク選好が加速、米ダウは168ドル高、日経平均は5月2日以来、約2カ月ぶりの1万円を回復した。
1日発表の6月日銀短観では大企業製造業の先行き予測DIが急速に改善、日本のサプライチェーンの回復が順調に進んでいる姿が明確になった。米国製造業が一時的に減速した要因の一つは、自動車部品など日本からの供給が滞ったためとみられており、日本国内の急ピッチな生産回復は米国にも寄与すると期待されている。また、原油価格の落ち着きは米消費への圧迫を軽減する可能性も大きい。
海外投資家は6月第4週(6月20日―6月24日)まで3週連続の売り越し(東証の3市場投資主体別売買内容調査)となっていたが、27日以降は海外株高の「余剰資金が日本株にも流入している」(コスモ証券本店法人営業部次長の中島肇氏)とみられている。
ただ、市場には日米景気の先行きについて楽観を戒める声もある。経済指標の代表的な数値は改善を示していても、内容には景気の弱さを示唆する部分も多く含まれていたためだ。6月日銀短観では非製造業の弱さが目立つ一方、6月の米ISM指数では主に在庫増加が大きな押し上げ要因となり、新規受注や雇用は小幅な伸びだった。原油価格も4月高値から16%程度低いレベルとは言え、国際エネルギー機関(IEA)による石油備蓄放出が決定され急落した以前の水準まで戻っている。
ゴールドマン・サックス証券・日本経済担当チーフエコノミストの馬場直彦氏は、来月発表される7月の米ISM指数に注注目する。「現在の電力供給量であれば、日本の生産は10月ごろに震災前の水準に戻るとみている。リスクは外需にあり、中国や米経済は不安定だ。6月のISM指数は在庫の影響が大きかったので、原油価格の下落や日本のサプライチェーン回復がどのように影響するか、来月のISM指数をみたい」という。
日経平均は1万円を回復したが、足踏みする場面もみられた。市場では「今後本格化する米決算発表などに先行して株価は上昇しており、業績回復を前倒しで織り込んでいる。上昇する場面ではいったん利食い売りも出やすい」(SMBC日興証券・国際市場分析部部長の小林久恒氏)と反動を警戒する声も出ている。「短期的な過熱感があり上値は買いにくい。1万円を超えると短期筋のショートも増えると予想される」(コスモ証券の中島氏)との指摘もあった。
<円債市場でも調整は短いとの見方>
円債市場ではさらに慎重だ。「質への逃避」からの巻き戻しが続き、長期金利は6月15日以来の高水準となる1.160%まで上昇したが、売り一巡後は下げ渋り、日経平均株価が1万円目前で足踏みする場面では、短期筋の買い戻しもみられた。
円債市場の良好な需給環境は崩れておらず、今後は四半期の期初の買いも期待されるという。「国内投資家の押し目買い姿勢は変わらず、4月に比べると、調整は浅く終わる」(みずほインベスターズ証券・井上明彦チーフストラテジスト)。
ロイターが実施した週次JGB調査によると、今週末の長期金利が先週末よりも「上昇する」と予想する市場参加者は59.1%にのぼり、弱気派が増えていることがわかったが、底堅さを指摘するコメントも目立った。「米景気をめぐる過度な悲観論の後退と10年、30年国債の入札を前に週前半は金利上昇しやすい環境。ただ、投資家の国債に対する潜在需要は強く、イベントが終了すれば買い優勢となり、金利は低下に転じやすい」(信託銀行)という。
白川方明日銀総裁は4日開催された支店長会議であいさつし、日本経済の現状について「震災の影響により生産面を中心に下押し圧力が続いているが、持ち直しの動きもみられている」と語った。先行きは、下押し圧力が残るものの、「供給面での制約がさらに和らぎ、生産活動が回復していくにつれ、緩やかな回復経路に復していくとみられる」と述べた。
順調な景気回復を予想しているが、市場では「日銀が金融緩和を当面止めることは当面ない。いわゆる出口に向かうのは日米欧で一番遅いだろう」(外資系証券エコノミスト)との見方に依然揺るぎはない。
<外為市場も米景気には慎重ムード>
外為市場でもISM指数の上振れで米景気減速懸念が後退したが、一気に楽観論に傾いているとは言い難い。ドル/円は前週末のISMの発表後に81.15円まで上昇したが、後半になって80円台に再び下落した。ISMを受けて米金利が上昇し、日米金利差の拡大が意識されたものの、その後にドルが対ユーロで売られたこともあり、ドル/円がレンジ相場から抜け出すには力不足だったという。
外為どっとコム総合研究所の植野大作社長は「(市場は)ISMだけではなかなか米景気の力強い回復ストーリーに気持ちを切り替えることはできない」と指摘。「最近の米経済指標は一部の人が期待しているほど弱くもなく、一部の人が期待しているほど強くもない。そのためドル/円は上値もそこそこ追及すると下落してくるし、下値も79円台に差し込むと息切れする」(同)と話している。
ユーロ/ドルはアジア市場で朝方から強含み、ストップを巻き込むと1.4580ドルまで上昇。対円でも117.74円まで水準を切り上げ、ともに1カ月ぶりの高値をつけた。ギリシャへの第5弾融資が決まったことで同国の債務不履行(デフォルト)懸念が和らいだこと、前週末に発表された米ISM製造業景気指数が予想以上に堅調だったことを受け、金利先高観の強い通貨が買われた。7日の欧州中銀(ECB)理事会での利上げを予想する声が市場では多い。
一方、ユーロと並んで買われていた豪ドルは、豪州の経済指標が発表されると急落。5月小売売上高が予想に反して前月から減少したほか、住宅着工許可件数もマイナス幅が予想以上に拡大。早期利上げ観測が後退している。豪ドルが反落したことで、ユーロも対ドル、対円で上げ幅を縮小した。
(ロイターニュース 伊賀大記;編集 北松克朗)
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